本サイトは「富山新聞」掲載の記事を参考にしています。
「高岡B級グルメ博2009」では、高岡市の御旅屋通り商店街で21種類の揚げたての味が競演し、にぎわいに一役買った。高岡と同じコロッケでまちおこしに取り組む静岡県三島市の一品も富山県内に初登場。「コロッケのまち高岡」が市内外に定着したことをうかがわせた。
直径14センチの高岡大仏コロッケをはじめ、北は北上コロッケ(岩手)から、南は馬肉コロッケ(熊本)まで多彩な顔ぶれがそろった。高岡市とともに、コロッケによる活性化を目指す「三コロ会」を結成する静岡県三島市からは「みしまコロッケ」が参加した。
三島青年会議所が用意した「みしまコロッケ」は、地元産のメークインを素材にしている。みしまコロッケをテーマにした曲「みしまコロッケンロール」が流れる中、一時揚げるのが追いつかないほど多くの人が列をつくり、1千個以上を売り上げた。販売を担当した古屋英将広報渉外委員長(36)は「ジャガイモ本来のさっぱりした味わいが楽しめる一品。多くの来場者に三島の魅力を知ってもらえてよかった」と話した。
会場では、コロッケを食べ歩く市民の姿も見られ、商店街に人があふれた。高岡市野村、無職古元潤一郎さん(67)は「高岡では最近、イベントごとにさまざまなコロッケが食べられる。揚げたての味を食べ比べるのは楽しい」と話した。
●茨城県龍ケ崎市と連携強化へ 両市長が懇談
「高岡B級グルメ博」に参加した茨城県龍ケ崎市の串田武久市長ら15人が3日、高岡市桐木町の居酒屋「陣太鼓」で高岡市の高橋正樹市長らと懇談し、ともに「コロッケのまち」をうたう両市の一層の連携強化を誓い合った。
串田市長が「イベントごとに招いてもらい、高岡が好きになった。今後も市民同士の親交を深めていきたい」とあいさつした後、龍ケ崎市で収穫されたコシヒカリを手渡した。高橋市長が「コロッケの取り持つ両市のつながりを大事にし、交流の輪を広げたい」と応じた。引き続き、出席者が歓談した。
●専門家もお墨付き 高岡コロッケ フォーラムで評価
高岡開町400年を記念した「食による地域ブランドフォーラム」は3日、高岡市のウイング・ウイング高岡で開かれ、専門家から「高岡コロッケ」が数年間で市内外への知名度を向上させたことを評価する声が聞かれた。
ご当地グルメに関する著書を持つ一橋大大学院の関満博教授を進行役に、高岡市イメージアップワーキング初代リーダーの長久洋樹氏ら4氏が意見交換した。長久氏は富山県のコロッケ消費量が全国トップクラスであることに着目し、高岡を「コロッケのまち」として発信するようになった経緯を紹介。「若い世代に受け入れられる地元自慢を提供したかった。コロッケは身近で親しみやすい素材です」と指摘した。
関教授は「コロッケという素材を面白がり、市民有志がまちおこしを引っ張っている」と高岡の今後の活動に期待を寄せた。