高岡コロッケ〜夢は揚げたて!富山新聞

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【2007/01/15付】富山新聞掲載

◎「仕掛けあれば、にぎわう」 高岡市のなべ祭りとコロッケ横丁の相乗効果 アーケードごった返し、駐車場満杯 万葉線は満員 商店街2日間、人波再び まちづくりの弾みに

 高岡市の冬の風物詩「第二十一回日本海高岡なべ祭り」は十四日終了し、実行委員会の推定で二日間に五万人以上が訪れた。昨年に比べると、「二、三割程度増えた」(実行委員会関係者)とみられ、今年初めて出店した「高岡コロッケ」や新企画の「ご当地自慢なべ」などの効果が現れた格好だ。高岡市は北陸新幹線開業を控え、まちの魅力づくりが課題となっており、関係者はにぎわい創出、まちづくりの弾みになると期待を膨らませている。
 高岡コロッケは高の宮通りに出店したコロッケ横丁の四店舗と中心商店街の九店舗で販売され、二日目の十四日は初日より三千個前後多い約一万五千個が売れた。
 「ご当地自慢なべ」は県内外の特産品を具材とした新しいメニューで、多彩な種類と珍しさが人気を呼んだ。この結果、なべ全体の販売数は四万食を超え、昨年より約五千食増加した。
 横丁が出店した高の宮通り、ご当地自慢なべが用意された御旅屋通りは、人波で動けないほど大勢の人でごった返した。横丁では、用意したコロッケが午前中で完売し、急きょ予定外のチーズ、カボチャの二種類のコロッケを販売した店舗もあった。
 会場周辺の八カ所の駐車場は、満車の状態が続き、順番待ちの車が道路に長い列を作った。最も収容台数の多い市営中央駐車場では大型車専用のスペースを開放し、約四十台分を急きょ確保した。
 万葉線の利用者も前年に比べ、五割程度増加した。万葉線株式会社の吉田千秋総務課次長は「高岡コロッケのスタンプラリーで乗車する人が多かった。ほとんどの便が満員状態だった」と話した。
 これまで来場者数の具体的な調査は行われておらず、実態を反映した数字は残っていない。このため主催者側では、今回から実態に近い数字を把握するため具体的な調査を行った。集計は後日行われるが、主催者側ではなべの売れ行きなどから、少なくとも五万人以上は確実とみている。
 今年から運営を委託された末広開発・高岡町衆サロンの中村隆まちづくり事業部長は「例年と違うメニューを加えたことがよかった。今後も民間の感覚を生かし、市街地活性化を支援したい」と話した。
 東保英則高岡市商業観光課長は「なべとコロッケが相乗効果を生み、多くの人が訪れた。コロッケ横丁などの新たな試みをまちづくりにつなげていきたい」と話している。

人波でごった返すコロッケ横丁=高岡市の高の宮通り