高岡コロッケ〜夢は揚げたて!富山新聞

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【2007/01/14付】富山新聞掲載

◎1万2千個、食べ比べ 日本海なべ祭りで「高岡コロッケ」 チョコレートやズワイガニ、新作も「おいしい」

 高岡市の日本海高岡なべ祭りに今年初めて登場した「高岡コロッケ」は、新たな名物として訪れた人たちの人気を集め、十三日の販売個数はコロッケ横丁の四店舗と中心商店街の九店舗で約一万二千個に上った。チョコレートやズワイガニの入った新作コロッケも登場し、買い求めた家族連れからは「新しいコロッケもおいしい」といった声が聞かれ、町おこしへの期待が膨らんだ。
 ジャスコ高岡南店はバレンタインデー用にチョコレートコロッケを提案し、意外な取り合わせが人気を呼んで約五百個が売れた。二月十四日に全国発売する予定で、好調な売れ行きに関係者は「本番でも売れそう」と手応えを感じた様子だった。
 四店が軒を連ねた高の宮通りには、人通りが絶えず、好みのコロッケを探しながら順番待ちをする姿が見られた。ホテルニューオータニ高岡、大和高岡店、JR高岡駅前で道の駅「万葉の里高岡」が出した仮設店舗など中心市街地の九店舗でも売り場前に長い列ができ、当初用意したコロッケでは足りず、急きょ補充する店もあった。
 ホテルニューオータニ高岡の鈴木克宣企画室長(45)は「高岡コロッケの認知度が高まり、市民に浸透した結果だ。これからもコロッケのまちづくりに一役買いたい」と話した。
 高の宮通りに設けられたコロッケ横丁には、橘慶一郎市長も訪れ、「高岡の新名物を発信するため頑張ってください」と実行委員会の関係者らを激励した。
 コロッケ横丁に出店した四店舗には、北陸電力がIH(電磁誘導加熱)クッキングヒーターとフライヤーを貸し出した。

●里芋汁、タラ汁など、「ご当地なべ」人気集める
 高岡市近隣の鍋料理を集めた「ご当地自慢なべ」がお目見えした会場では、来場者が各地域が誇る鍋料理の競演や食べ比べを楽しんだ。
 今回初めての企画で、福光の里芋汁や朝日のタラ汁、黒部の豚汁、新湊のカニ鍋、石川県能登地方のカキ鍋などの露店が商店街に集まり、地元住民が自慢の料理を調理した。
 このうち氷見のかぶす汁のコーナーでは、氷見市北大町の柿谷正成さん(70)らが水揚げされたばかりのカワハギ、アマエビなどの海産物を鍋に入れ、鍋を仕上げる作業に追われた。
 この日は五百杯分を準備したが、夕方までに売り切れとなる人気を集めた。柿谷さんは「これだけのお国自慢の鍋料理が集まる機会は少ない。氷見の漁師料理もぜひ味わってほしい」と話した。

■〔来場者ひと言〕
●揚げたての味格別
 金井大輔さん(32)=高岡市横田町二丁目、会社員=高の宮通りが久々ににぎわっていた。少し肌寒かったので、揚げたての味をほおばるのは格別だった。
●意外な組み合わせ
 片口夢さん(10)=射水市太閤山三丁目、太閤山小四年=チョコレートコロッケが甘くておいしかった。意外な組み合わせだったけど、もう一度食べたい。
●食べ歩きは面白い
 河口登志男さん(57)=高岡市問屋町、無職=初めてなべ祭りを訪れた。サクサクした食感のコロッケを食べ歩きながらなべも楽しむ趣向は面白い。
●家で試してみたい
 中川慎一郎さん(41)=白山市鹿島平、会社員=新聞で高岡コロッケのことを知り、一度味わってみたいと家族三人で訪ねた。想像以上のおいしさで、家でも同じ味になるか試してみたい。
●高岡市をにぎやかに
 小川しおりさん(20)=富山市五福、富大二年=コロッケ横丁では、コロ助がかわいかった。ドラえもんのおみくじと合わせ、藤子・F・不二雄さんのアニメで高岡をにぎやかにしてほしい。

新鮮な農産物や海産物で鍋料理を作る関係者=高岡市宮脇町の万葉の杜
「宝石コロッケ」を求め、列を作る来場者=高岡市のホテルニューオータニ高岡前