高岡コロッケ〜夢は揚げたて!富山新聞

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【2014/02/20付】富山新聞掲載

◎今が旬、現場リポート 「日本一」の高岡コロッケ

毎年参加する「フードピアランド」でも人気を
集める高岡コロッケのブース
=15日、金沢市の県産業展示館

 体の芯まで冷える寒い日には、熱々のコロッケがぴったり。富山県は全国有数のコロッケ消費量で知られ、高岡市は「高岡コロッケ」を通じた町おこしに取り組む。昨秋は、茨城県で開かれた全国イベントで高岡発のコロッケが優勝し、知名度が一気に高まった。熱い話題を集める高岡コロッケの魅力を探ってみた。
フードピアランドで
 今月15、16日に金沢市の県産業展示館で開かれた「フードピアランド」。大勢が詰めかけた会場で「高岡コロッケ」のブースも注目を集めていた。
 品ぞろえは、イカスミやコショウを練り込んだ「ブラックコロッケ」に、とろろ昆布の優しい風味が特長の「ホワイトコロッケ」。どちらも茨城県のイベントで「初代チャンピオン」に輝いた自信作で、2日間で約1500個を売り上げた。「高岡コロッケ」はフードピアランドに毎年、出店しており、担当者は「70ものブースが集う中で目立つ存在になるのは容易ではないが、石川県でも、もっと浸透させたい」と意欲的だ。
加盟は40店以上
 2004年、高岡市職員が運営するホームページ上で、コロッケの発信を始めたことが、高岡コロッケの出発点となった。06年に市と高岡商工会議所、北國・富山新聞社などが「高岡コロッケ実行委員会」を立ち上げ、居酒屋、スーパーなど現在、40店以上が加盟する。月刊フリーマガジン「ふみたん」に加盟店の位置を記した地図が掲載され、市中心部の末広町通り周辺だけで8店舗あるほど、コロッケの密度は高い。加えて、県外のイベントにも積極的に参加し、PRに余念がない。
 高岡で「コロッケ熱」が冷めないのは、「自由度の高さ」もあるようだ。ご当地B級グルメは、材料や作り方などに一定のルールが設けられることが多いが、高岡コロッケには全く制約がない。だから、昔ながらの味を守ってきた店も参加しやすいし、新たに開発した商品にも高岡コロッケの名を付けられる。この自由さこそ、盛り上がりが続く秘訣だろう。
 実行委の加盟店でも独自のコロッケを用意し、高岡を回ればあらゆる味が楽しめる。ちなみに、金沢カレーに載せて食べても絶品だ。加賀藩の歴史でつながる金沢と高岡。こんなコラボメニューにも期待したい。